GoogleとYahooで電話発信コンバージョンを計測する

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リスティング広告の運用では電話発信コンバージョンを利用されることも多いかと思います。GoogleアドワーズとYahooプロモーション広告のマニュアルでは個別の設定方法は紹介されていますが、1つのページに同時に設定する方法は紹介されていませんのでまとめておきます。

これからリスティング広告を始める方、運用を始めて間もない方は下記の運用マニュアルもぜひ合わせてご覧ください。現場で使えるリスティング広告の運用ノウハウをまとめています。

リスティング広告の運用マニュアル

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電話発信コンバージョンタグの設置方法

コンバージョンタグを発行する

まずはGoogleとYahooの広告管理ツールから電話発信コンバージョンタグを発行します。管理画面の操作方法については、下記の公式マニュアルをご参照ください。なお、YDNに関しては2015年2月時点では電話発信コンバージョンタグの発行はできませんので、スポンサードサーチのみとなります。

コンバージョン測定の新規設定(電話発信)– Yahooプロモーション広告
商品購入や申し込みなど、ウェブサイト上のコンバージョンをトラッキングする – Googleアドワーズ
※Googleアドワーズは上記ページ内の「パートⅠ:AdWordsアカウントからコンバージョントラッキングタグを取得する」の項目を選択してください

計測ページにタグを埋め込む

電話コンバージョンタグは2種類発行されます。1つはコンバージョン測定タグと呼ばれるページ自体に埋め込むタグです。このタグを計測する該当ページに埋め込みます。

もう1つはオンクリックイベントタグと呼ばれるものです。このタグは実際のページ内でユーザーに電話発信動作時にタップしてもらうボタン画像やテキスト部分に設置します。GoogleやYahooのどちらかだけを計測する場合は、それぞれの広告ツールで発行されたタグをそのまま利用すればOKです。

一方、本記事のテーマとしているGoogleとYahooの両方のタグを同時に設定するには下記のように記述します。

<a href="tel:00000000000" onClick="goog_report_conversion('tel:00000000000');yahoo_report_conversion(undefined);return false;">電話をかける</a>

YahooまたはGoogleどちらか一方のコンバージョンタグ内の (‘tel:00000000000’) の部分を (undefined) に書き換えるところがポイントです。この記述変更をしておくことで、計測データに差異が出たり、電話番号をタップした際のポップアップが2回表示されるなどの不具合が発生しなくなります。

Googleアナリティクスでも電話発信コンバージョンを計測する

ここまでの設定でGoogle/Yahooの広告管理ツールでは電話発信コンバージョンは計測できるようになりました。これに加えて、Googleアナリティクスでも計測できるようにしておくことをおすすめします。

本記事では実際に計測するコードについてご紹介します。アナリティクスでコンバージョンを計測するためにイベントタグを利用します。Googleアナリティクスには、旧コードと新コードがありますので、ご自身の環境がどちらかを確認してご利用ください。
「任意」と記述している部分は、識別しやすい文字列(日本語 or アルファベット)に置き換えてください。分類の大きさは、カテゴリ名>アクション名>ラベル名 の順です。
※下記コードは広告管理ツールでのコンバージョン計測に加えてアナリティクスでも計測するパターンです

旧アナリティクスのコードの場合

Googleアナリティクスのトラッキングコードの中に「ga.js」へのリンクが記載されていれば旧コードですので、こちらのパターンになります。

<a href="tel:00000000000" onClick="goog_report_conversion('tel:00000000000');yahoo_report_conversion(undefined);_gaq.push(['_trackEvent', 'カテゴリ名(任意)', 'アクション名(任意)', 'ラベル名(任意)']);return false;">電話をかける</a>

新アナリティクスのコードの場合

一方、Googleアナリティクスのトラッキングコードの中に「analytics.js」へのリンクが記載されていれば新コード(ユニバーサル)ですので、こちらのパターンになります。

<a href="tel:00000000000" onClick="goog_report_conversion('tel:00000000000');yahoo_report_conversion(undefined);ga('send', 'event', 'カテゴリ名(任意)', 'アクション名(任意)', 'ラベル名(任意)']);return false;">電話をかける</a>

トラッキングコードの挿入位置の注意点

イベントトラッキングを行う際は、Googleアナリティクスのトラッキングコードをイベント実行箇所より前に読み込んでおく必要があります。つまりページを一通り読み込んだ後の</body>の直前にトラッキングコードを設置しているといつまで経ってもイベントは計測されません

最近では</head>の直前が推奨されていますので、そちらにトラッキングコードを設置されることをおすすめします。

アナリティクスで目標を設定する

最後にアナリティクス内でコンバージョンとして計測するために「目標」の設定をしましょう。この設定をしない場合は「イベント」としての計測はされますが、「コンバージョン」としての計測はできませんのでご注意ください。イベントが管理画面に反映されるまでは24時間ほどかかる場合がありますので反映されないからといってあまり不安にならず、ゆっくり待ちましょう。

目標設定については下記サイトで詳しく解説されています。

Googleアナリティクスの目標設定していますか? – ひびの備忘録

アナリティクスで電話発信コンバージョンを計測する理由

電話発信コンバージョン測定において、リスティング広告を利用している場合はGoogleアドワーズやYahooスポンサードサーチの広告管理ツールで発行されるタグを設置することで計測できます。
また、リスティング広告を利用していない場合でも、サイト訪問者の電話発信コンバージョンはイベントトラッキングを利用すればGoogleアナリティクスで測定することができます。

リスティング広告を利用されていて電話発信コンバージョンを測定されている場合は、合わせてGoogleアナリティクスでも同時に測定されることをオススメします。
理由は、それぞれのツールごとで分析できる指標に違いがあるため、様々な角度から分析し、広告・キーワードやWebサイトの改善を行うことができるためです。

分析できる電話発信コンバージョンの指標の違い

まずはそれぞれのツールで測定できる電話コンバージョンの指標を比較してみましょう。

※2015年2月時点でYDNに電話発信コンバージョンタグ発行の機能はありませんので、Yahooはスポンサードサーチでの発行となります。

広告管理ツールでの電話発信コンバージョン

GoogleアドワーズやYahooプロモーション広告の管理画面で計測するコンバージョンのことです。
ここで分析できるのは、

  • コンバージョンに至ったキーワード
  • コンバージョンに至った検索語句
  • コンバージョンに至った広告文

などです。

ポイントは「コンバージョンに至った施策の分析ができる」ことです。
考え方としては、コンバージョンに至る前までの分析がメインです。
この結果を元に、今後の広告運用の改善につなげることが目的です。

Googleアナリティクスでの電話発信コンバージョン

一方、イベントトラッキングを利用してGoogleアナリティクスで電話発信コンバージョンを計測する場合には、以下のような指標を分析することができます。

  • コンバージョンに至ったリンク(ボタン)はどれか
  • コンバージョンに至ったユーザーの直帰率は?(離脱率は?)
  • コンバージョンに至ったユーザーのサイト滞在時間は?

ポイントは、「コンバージョンに至ったユーザーの分析ができる」ことです。
コンバージョンに至ったユーザーは何ページ見たのか?どれぐらい滞在したのかなどを分析できます。

【関連記事】コンバージョンの種類を理解しよう

営業時間外の電話発信コンバージョンの捉え方

実際に運用を始めると、定休日や営業時間外(=電話の受付時間外)にコンバージョンが発生することがあります。電話発信コンバージョンの特徴として「キャンセル」をタップして、実際には電話発信しなかった場合も1カウントされますので、コンバージョンが発生したといっても必ず電話をかけたとは限りません。解析時には少し注意するようにしましょう。

サイトでの商品購入や会員登録をコンバージョンに設定している場合は、日中でも夜中でも同じコンバージョンとして扱うことができますが、電話発信数をコンバージョンに設定している場合は同じようには捉えることができませんので、少し解釈の視野を広げる必要があります。

本来、「店舗に電話をした」をコンバージョンとしたいわけですから、受付時間外にコンバージョンがあったとしても、それは現実として「店舗に電話はかけていない」ので、普通に考えれば無効なコンバージョンです。

ですが、以下に記載するようなユーザー心理を考慮すると、時間外のコンバージョンをすべて無効にするというのも、少し違うことにお気づき頂けるのではないでしょうか。

では、この営業時間外の電話発信コンバージョンについて、よくある5つのユーザー心理をご紹介したいと思います。

心理1.携帯の発信履歴に入れておくため

色んな方々に意見をお伺いしてみて、多かったのはこの理由です。
今が営業時間外だと知った上で、後日、携帯電話の発信履歴から店舗へリダイヤルできるようにあえてワンコール鳴らしておくというものです。
「見ているページをブックマークしておけばいいじゃないか」と思うわけですが、インターネットよりも電話に慣れている人はこういった手法を使われるようです。

心理2.営業時間を知らなかった

例えば、受付時間が10時~20時の店舗だったとして、20時半や21時にコンバージョンがカウントされた場合は、営業時間外と気付かずにタップされている可能性があります。
また、「定休日の営業時間内」にコンバージョンがカウントされた場合も、このパターンと考えて良いと思います。
このようなユーザーは実際に電話をしようと思っていた可能性が高く、コンバージョンとしてカウントしても良い分類になると思います。

ただし、夜中の2時や3時にコンバージョンがカウントされている場合は、常識的に「営業時間を知らなかった」とは、考えにくいです。
ルールを一律にするのは難しいと思いますので、実際にどこで線引きをするかはそれぞれの企業の事情にもよると思いますので、一度、考えてみてください。

心理3.間違ってタップした

サイトをスクロールしている時に、偶然、指が電話発信のリンクやボタンをタップする動作になってしまった場合です。
これは営業時間内でも起こっている可能性は高いので、判断は難しいところですね。

ひとつの検証の手段として、例えばページ内に複数の電話発信リンクを埋め込んでいる場合は、どのボタンがよくタップされているかを識別IDを割り振ることでアナリティクスで解析できます。
そのデータから、見やすくてタップされているか、そうでもないのにタップされているかなど検証すると何か見えてくるかもしれません。

心理4.営業時間外のアナウンスを確認したかった

この理由についての明確なユーザー目的は推測しにくいですが、アナウンスで営業に関する案内を確認してみたかった場合や、営業時間内かどうかを確認してみたかった場合などが該当すると思います。

心理5.単なるいたずら

「わざわざそんなことをする必要があるのか?」と聞かれると回答に困りますが、可能性がゼロとは言えないので挙げておきたいと思います。

まとめ

電話発信コンバージョンタグの設置については1つのページで同時に計測できることが必須です。私も最初は分からずに苦労したのですが、今はこの方法で問題なく計測できるようになりました。

電話発信コンバージョンを測定する場合は、その結果を元に何かを改善することが大切だと思います。
どのキーワードに効果があったのか、どの広告文が効果があったのかを分析して改善するには、広告管理ツールでの計測で行えますが、コンバージョンに至った ユーザーとそうでないユーザーの違いは何か?などユーザーの分析を行うには、Googleアナリティクスでのコンバージョン測定も有効だと思います。

【関連記事】ビュースルーコンバージョンは無視していいの?

各ツールごとでの特性を把握して、より良い改善につなげていきましょう。