リスティング広告代理店とWeb制作会社の違いは?

広告代理店と制作会社はどちらもクライアントからの要望を受けて、広告運用や制作業務の代行を行う会社です。Web業界では「リスティング広告代理店」と「Web制作会社」という呼ばれ方になります。最近はどちらに運用や制作をお願いしても対応してくれる会社が多数あります。これらの名称の使い分けはどのように判断すれば良いのでしょうか?

スポンサーリンク
レクタングル(大)

リスティング広告代理店の仕事とは

名前の通り、リスティング広告の運用を代行する会社です。クライアントの要望を聞き、予算を組んで日々の運用を行います。制作業務よりも広告運用を得意としている会社が多いのが特徴でしょう。明確な納品日というゴールに向かって業務を行うのではなく、常にクライアントに寄りそって日々の運用を行うことが業務となります。

制作チームを持たないリスティング広告の代理店では、ランディングページの制作や修正を依頼する専属のパートナー企業がいることが多いです。クライアントが制作チームを持っている場合は、リスティング広告の運用や改善提案をすることが主な請負い範囲になるでしょう。

Web制作会社の仕事とは

主にWebサイト(ホームページ)を制作する分野を代行します。ホームページの新規作成やリニューアル、システム開発などを行います。案件のゴールは制作ページをサーバー公開するところまでということが多いと思います。

解析チームを持っている制作会社では公開後もGoogleアナリティクスなどの解析ツールを利用し、定期的に改善提案を行っている会社もあります。

自社運用と代理店依頼のどちらが良いか

リスティング広告を始める場合、自社運用するか、代理店依頼にするかどちらかを選択することになると思います。それぞれのメリットとデメリットについて考えてみたいと思います。

自社運用の場合

【メリット】

  • 運用ノウハウが社内に蓄積できる
  • 広告費を除く、ランニングコストが不要

【デメリット】

  • 担当者が他の業務と兼任で運用する場合、片手間になってしまう可能性が高い
  • 最新の業界情報や動向の情報が入ってこない(自己流になりやすい)

代理店依頼の場合

【メリット】

  • 実績のある会社にまかせることで効果が期待できる

【デメリット】

  • 広告費の他に代行手数料が必要
  • 運用ノウハウが社内に蓄積しにくい

細分化すると他にも色々あると思いますが、大きなポイントしてはこのような感じだと思います。

初めてリスティング広告を実施する場合は、どちらの選択が良いのでしょうか。どちらにもメリット、デメリットがあるので、悩みますね。

最終的には自社運営することを目標とする

これは私の意見ですが、ある程度インターネット業界のことを理解されている方が運用されるのであれば、初回から自社運用もありだと思います。
管理画面の設定方法や専門用語など、最初はとまどうかもしれませんが、しばらくすれば慣れてきます。
本質の部分が理解できていれば、後は時間が解決してくれると思います。

逆にほとんどインターネットのことを知らない、マーケティングのことも詳しくない、ということであれば迷わず、代理店に依頼されることをオススメします。コストが気になる場合は「まずは○ヶ月」というように期限を決めて依頼されるのも良いと思います。

【関連記事】リスティング広告代理店の手数料の基準とは

そうすると、運用しながらレポートをもらったり、分析結果などの報告をもらうことで、少しずつ本質が理解できると思います。そこから自社運用に切り替えても遅くはないと思います。

リスティングは開始した日からコストはどんどん消化していきます。月10万円の予算で広告運用してみたが、効果があったのかどうかも分からないというような無駄な時間とコストをかけないためにも、授業料と割り切るぐらいで依頼されてみてはいかがでしょうか。

この場合、短期間での減価償却は難しいですが、長い期間でみれば有意義な初期投資になったと思える日が来るかもしれません。

最終的に自社運用で効果を上げることができれば、代行手数料というランニングコストがかからないため、代理店に依頼し続けるよりもメリットがあるという考え方ができます。

代理店を選ぶときのポイント

「リスティング広告の運用をどの代理店にお願いすればいいんだろう」このように悩まれている担当者の方もたくさんいらっしゃるでしょう。

「実績が○倍になります」と書いてある代理店、「有資格者が丁寧にサポートします」と書いてある代理店など、リスティング広告の業界や仕組みを知らない方には 難しい選択ですね。また、お願いして失敗したら上司から責任を問われるので、怪しい代理店にはひっかかりたくないと慎重になり、なかなか選びきれないとい うのが現状だと思います。

代理店はクライアントの承認なしに実績や施策内容を公開はできませんので、成功事例として掲載できるのはごく少数に限られます。また掲載の承認をもらったとしても、具体的な売上高などはふせている場合も多いです。

代理店を選びたいが、自分の目で確認できる成果が無いというのが選択を難しくしている要素でもあるでしょう。ラーメン屋さんの成功事例であれば、店舗に行列ができているかを見れば一目瞭然ですからね。

その広告タイトルは本当に優れているのか?

実際に代理店ごとで施策する内容にどれほどの違いがあるでしょうか。代理店のランディングページに「運用実績○○社以上!」とか書いてあると信用したくなり ますね。この代理店にお願いしておけば「誰も思いもつかないような斬新なキャッチコピー」や「思わず目を止める秀逸な広告文」を作ってくれるのではないか と。

少し視点を変えて考えてみてください。Webはすべてが公開される場所です。あなたが気になるキーワードでGoogleやYahooで検索してみてください。検索結果に表示されているリスティング広告は、結構な割合でそういった代理店が運用しているんですよ。正解がゴロゴロと転がっているわけです。

とんでもなく秀逸な広告はありましたか?どれも「よくある広告」ではないですか?

広告タイトルや広告文に秀逸なコピーは求められませんし、奇をてらう必要もありません。効果がある法則や組み合わせはいくつかのキーワードで検索してみれば傾向がほとんど分かります。

大事なのは結果を共有すること

どのような機能、配信オプションがあるのかまでは最初から把握することは難しいでしょう。そうなると代理店の実績が多いほうがいいのかな・・・また最初に戻ってしまいそうですね。そんな時はこれだけを覚えておいてください。

月に1回程度、かかったコストと施策内容を分かりやすく報告してくれる代理店

これはなぜかと言うと、あなたが気付けるからです。何に気付くのか、それは「どうすれば改善するか」ということに。大事なことですので、もう一度、言いますね。月次のレポートを分かりやすく報告してもらうことで、あなたが結果を理解できるようになってくるからです。

「おまかせ」ではなく「二人三脚」と考えよう

リスティング広告の改善は何も代理店でないと分からないことだけではありません。きっちりとしたレポートを作ってくれる代理店であれば、あなたも改善のポイントが分かってくるでしょう。それを代理店と二人三脚で改善していけば良いんです。

リスティング広告を選ぶときの最大の間違いは「どこにおまかせしようかな」と考えることです。おまかせではありません。代理店との二人三脚なのです。レポートを分かりやすく丁寧に報告してくれる代理店であれば失敗しないというのは、そういう意味なのです。

リ スティング広告は開始当初はもちろん経験と知識があるほうが良いのですが、それは本当に最初のほうだけだと思っています。しばらく運用すれば、クライアン トでも改善点は見えてきます。そうなれば、代理店のノウハウだけが成功の鍵を握るという考え方は変わってくるでしょう。

代理店はあくまでパートナーであり、主役はクライアントだと思っています。そういった意識を持って信頼できるパートナーをぜひ見つけてください。

こんな代理店にご注意

リスティング広告に関わったことがなければ、手数料やサービスの違いもよく分からず選び方が分かりませんよね。以前の会社でSEOに力を入れていたとき、新たにSEOのパートナーを探すことになりました。Webに関してはある程度の知識は持っていましたが、SEOを専門にされているパートナーをどう選んでいいのか全く分かりませんでした。料金の相場や根拠も全く分かりません。

その時の私の判断基準は「SEO」を生業にしている会社を探すわけですから、「SEO」で検索をかけて上位に表示されている会社でないと信用できない、とい う方針で探すことにしました。何社か担当者に訪問して頂いて、その中で一番印象の良かった会社にお願いしました。結果的にこれが正解で、SEOも無事に効 果を上げることができました。

調べれば分かるSEO/SEMの実力

リスティング広告の代理店探しも同じようなものだと思います。最近はどこの代理店も代行手数料10%~20%で同じですし、どこのホームページを見ても「○%売上UP」などの成功事例が載っています。「有資格者がご相談に応じます」というのも多いですね。

結局はお願いしてみないと分からないというのがこの業界の特徴でもあるのでしょう。要は、向こうから与えられている情報だけでは判断できないのです。良いことをたくさん書いていますし、こちらではその裏付けを取る術もありません。

そこで、先に書きましたようにそのサービスを生業にしているなら最低限実施していないとおかしいだろうというポイントを挙げてみます。自社のことは後回しでクライアントの施策を優先というスタンスかもしれませんが、リスティング業界においてそれは認められないでしょう。

意外と灯台下暗しの企業が多いように思います。自社でフォローできていないことをクライアントに提供するのは無理だと思いますので、そういう目線でチェックすると本当に信頼のおける会社を見つけ出せるかもしれません。要は、言ってることとやってることが違う会社を取り除いていく手段です。

自社広告に対象外キーワードを設定していない

リスティング広告の運用では、対象外キーワード(除外キーワード)の設定は効率的に予算を活用するためにも必須の施策です。

例 えば食料品を扱っている場合、「商品名+食中毒」や「商品名+異物」のようなネガティブキーワードで検索するユーザーに対して自社商品の広告を表示する必 要はありませんね。このような検索を行うユーザーはそういう事件があったかどうかや、それに対する他人の見解を求めて検索しています。メーカーサイトの商 品情報を見たいわけではありません。

興味本位でクリックされると無駄に課金が発生してしまいますし、何より広告を表示している時点でイメー ジが悪くなります。捉え方によっては「食中毒の情報ならこちらですよ」と言っているようにも思えます。他にも、治療や施術を行っているクライアントであれ ば、「失敗」や「後遺症」などが対象外キーワードと推測できますね。

リスティング業界では「詐欺」や「ぼったくり」、「失敗」などがネガ ティブキーワードになると思います(自分で書いていて悲しくなりますが)「詐欺」で検索されているのに自社広告が表示されていて「こちらですよ」と誘導し ているのは好ましくないですよね。こういった細かいメンテナンスができていない代理店は、運用をお願いしても同じような施策をされてしまう可能性もありま すので、きちんと対応されているかをチェックしてみましょう。

ランディングページが非常に重い

リスティング広告でラン ディングページは非常に重要な役割を担います。ランディングページの読み込みに時間がかかってコンテンツ閲覧の前に離脱されてしまっては本末転倒です。特 にスマートフォン向けのランディングページは遅い回線を使って閲覧されていることも考慮してページ容量を適度に抑える必要があります。

読み込み速度についてはチェックツールが色々とありますが、Googleから提供されているツールを1つご紹介します。
Google PageSpeed Insights

代理店自身の広告ランディングページが非常に重たく閲覧に向かないようであれば、運用をお願いしても同じようなページを提案されてしまうかもしれません。ランディングページの役割は何かをきっちりと把握している代理店かを判断するポイントですね。

リンク先URLにパラメータを付与していない

Google アドワーズの場合は、アナリティクスとアカウントを連携させることでパラメータを付与しなくてもアナリティクス管理画面にデータを反映することができま す。問題なのはYahooです。Yahooは広告URLにパラメータを付与せずに掲載した場合はアナリティクス管理画面にデータが反映されません。 Yahooアクセス解析を設置している場合は解析も可能ですが、やはりアナリティクスとの連携を意識していないのはあまり良いとは言えません。

パラメータは広告をクリックして移動した際のURLを見れば分かります。「http://○○○.com/?utm_source=google&utm_medium=cpc」のような「?」や「&」でつながったURLです。

このようなURLは下記ツールで生成することができます。
Google URL生成ツール

恐 らく一般的に書かれているような「リスティング広告代理店の選び方」とはだいぶ内容が違っていたと思います。ホームページに記載されている実績や資格者情 報ももちろん大切ですが、代理店自身のWebサイトを見れば言っていることとやっていることが合致しているかを一目瞭然で判断することができます。

先にも書きましたが、SEOのサービスを提供しているのに「SEO」で上位表示されないのはやはり信用しにくいのと同じです。リスティング広告も公開された世界で運用するサービスですので、自分でチェックできることはどんどんチェックしてみましょう。

実際に仕事を依頼してみる

リスティング広告に関わる仕事を依頼したいと思われたときは以下の内容を参考に探されると良いと思います。

リスティング広告の運用をお願いする場合

例えば、リスティング広告の運用を依頼したいと考えているのであれば、リスティング広告の代理店にお願いするほうが良いでしょう。Google/Yahooの代理店認定を受けていたり、リスティング広告の資格保有者がいることをPRしている会社は代理店という位置付けで良いでしょう。

Web制作会社にもマーケティングチームや解析チームが存在する場合もありますが、リスティング広告の運用を担当する業務とは異なります。リスティング広告は設定して終わりではなく、毎日の運用を観察しながら適宜改善を加えていくことが重要です。そのため、専属でメンバーを確保しておく必要があります。一般的なWeb制作会社には運用業務を主として在籍しているスタッフは少ないと思います。

ですので、Web制作会社でもリスティング広告を代行してもらえる場合がありますが、運用ノウハウやコストの面で代理店と同じかというと、そこには違いがあると考えます。

ただし、リスティング広告のみを依頼する場合、一般的な代理店ですと下限予算が定められている場合もあります。「月額1万円のご予算ではお受けできません」というように。そういった場合は、すでに取引のあるWeb制作会社に相談し、運用を依頼してみるのもひとつの手段だと思います。

【関連記事】リスティング予算1万円で何ができるかを考える

リスティング広告のことを全く知らない自社の担当者が行うよりも、Web制作会社に相談するほうが効果が上がる可能性が高いと思います。

ホームページ制作をお願いする場合

ホームページ制作については、制作チームを持っている会社であればリスティング広告の代理店でも請負ってくれると思いますが、その場合は運用後もリスティング運用などをお願いする場合に限るかもしれません。代理店は月々の手数料で売上を上げることが大事ですから単発のリニューアル案件というのはあまり受けたがらないでしょう。

ですので、ホームページ制作を依頼したい場合は、やはりWeb制作会社に依頼するほうがノウハウを蓄積している会社が多いため、オススメです。

最後に

リスティング広告代理店、Web制作会社ともにどちらかしかできないという会社は少なくなってきたように思います。

【関連記事】リスティング広告の将来性ってどうなんだろう

しかし、得意としている分野はそれぞれで異なりますので、ホームページなどで実績紹介を参照し、リスティング広告の運用がメインなのか、制作業務がメインなのかを判断されることをオススメします。

スポンサーリンク
レクタングル(大)
レクタングル(大)