携帯電話やポケットWi-FiのCMでよく見かける「4G」や「LTE」「WiMAX」などの言葉ですが、意味まではよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、これらの違いをできるだけ分かりやすく解説していきます。
3Gや4Gの「G」ってどういう意味?
3Gや4Gの「G」は「Generation(世代)」の頭文字から取られています。
携帯電話の通信システムは、国際電気通信連合(ITU)が定める規格に準拠してサービスを提供しています。3Gは第3世代移動通信システム、4Gは第4世代移動通信システムの規格です。
それぞれの規格に準拠した携帯電話ということで「第4世代携帯電話」や「第4世代」と略された言葉を耳にすることが多いです。
アナログ方式の第1世代(1G)から始まり、デジタル方式の第2世代(2G)、そこから高速化された第3世代(3G)、そして超高速化となった第4世代(4G)です。性能や機能が大幅に変わるタイミングで世代が変わっています。
世代ごとの特徴は以下のようになっています。
規 格 | 概 要 | |
---|---|---|
第1世代 | 1G | アナログ方式。携帯電話の普及を広める役割になる。 |
第2世代 | 2G | デジタル方式。音声以外にもメールやネットが利用可能になる。 |
第3世代 | 3G | 高速化により動画の送受信も可能になる。 |
第4世代 | 4G | さらに高速化し、100Mbpsを目指す規格。 |
4GとLTEはほぼ同じ意味
LTEは「Long Term Evolution(長期的な進化)」の略で、もともと3Gから4Gになるまでの橋渡し的な位置づけの通信規格でした。docomoではLTEのことを「Super 3G」と呼んでいましたが、途中でLTEに呼び名を切り替えています。LTEは一般的に「3.9G」を示す言葉でした。4Gにかなり近いが、まだ4Gではないという状態ですね。
そんな中、2010年12月に国際電気通信連合(ITU)が「3Gに比べて機能や性能の優れた技術に対しては4Gと呼んでもよい」と公式に発表したことにより、通信事業者はその時点のLTE(3.9G)を4Gという名称に切り替え始めました。厳密にはまだ4Gの規格に至っていなかったわけですが、国際電気通信連合のお墨付きを得たので、LTE(3.9G)が4Gになったわけです。4GとLTEがほぼ同じというのはこのような経緯によるものです。
個人的な推測ですが、3Gや3.9Gが混在すると私たち消費者も訳が分からなくなるため、各国の通信事業者の働きかけにより、国際電気通信連合がそのような決断をしたのではないでしょうか。
4G/LTEの速度
少し前まで主流だった第3世代の通信速度が数Mbps~14Mbpsであったのに対して、現在の第4世代の目標は100Mbpsを目指す規格となっています。
ただし、実際にはLTE(3.9G)が4Gに格上げされた状態ですので、市場に出回っている4G機種がすべて100Mbpsを実現しているというわけではありません。
キャリアごとのサービス名称の違い
国内のキャリアごとに3Gや4Gのサービスが異なります。
3G | 4G | |
---|---|---|
docomo | FOMA FOMAハイスピード(3.5G) |
Xi(クロッシィ)(3.9G) PREMIUM 4G |
au | CDMA 1X CDMA 1X WIN(3.5G) |
au 4G LTE(3.9G) au 4G LTE CA |
SoftBank | SoftBank 3G ULTRA SPEED(3.5G) |
SoftBank 4G LTE(3.9G) AXGP(3.9G) SoftBank 4G LTE CA |
Wi-Fiと4G/LTE、WiMAXとの違い
ポケットWi-Fiの情報を探しているときにワンセットでよく出てくる言葉が「4G/LTE」や「WiMAX」(ワイマックス)です。これにWi-Fiが加わるとさすがにややこしいですね。
イメージとしては、スマホ(パソコン)とポケットWi-FiまでをWi-Fi(無線)で通信し、ポケットWi-Fiから基地局までを4G/LTEやWiMAXで通信を行うという違いがあります。
4G/LTE回線を利用しているのはワイモバイルやdocomo、au、SoftBankで、WiMAXを利用できるのがUQ WiMAXなどのWiMAX取扱いのプロバイダです。
まとめ
携帯電話やポケットWi-Fiのサービスでは必ず出てくる3G、4G/LTE、WiMAX、Wi-Fiについてご紹介しました。
仕組みを理解すると難しくないと思いますが、混同してしまうと頭の中がごちゃごちゃになってしまう用語ばかりですね。
ご参考になりましたら幸いです。

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