「最近、耳鳴りがするなぁ。ストレスでも溜まってるのかな」
耳鳴りがしたとき、このような自己判断をされていませんか?
私は10年前から精神的に疲れたときによく耳鳴りがするようになり、その症状は最近まで突発性難聴だと診断されていました。
掛かりつけの医師からも「恐らくストレスによるものだろう」と言われていましたので、耳鳴りの症状が出たら通院して薬を処方してもらう、ということを続けてきました。
しかし、昨年、何度も耳鳴りを繰り返すので一度精密検査をしてみようということになり、MRIで検査をしたところ、聴神経腫瘍であることが分かりました。脳腫瘍の一種です。
私の場合、耳鳴りの原因は「ストレスによるもの」ではありませんでした。これは検査しなけえば絶対に分からなかったと思います。
耳鳴りを起こす原因は様々です。症状がひどい場合や再発している場合は、自己判断せずに耳鼻科で検査して原因を突き止めることが大事です。

耳鳴りは誰でも起こりうる
厚生労働省の「平成25年 国民生活基礎調査」によると、耳鳴りの有訴者率は30.3となっています。有訴者率とは人口千人あたりの症状を訴える人の割合のことです。
耳鳴りの症状は高齢者に多く見られるという印象があるかもしれませんが、年齢別の割合を見ると20代や30代でも起こりうることが分かります。
耳鳴りは高齢者だけでなく、若年層にも関わりのある症状といえます。

耳鳴りの原因について
耳鳴りはストレスや病気など様々なことが原因で起こります。
一般的には、音が伝わる聴覚路(外耳→中耳→内耳→脳)の間で障害が生じると耳鳴りが起こるといわれています。
「耳鳴りがするから病気なのではないか」と過度に心配する必要はありませんが、病気と無関係だと自分で決め付けてしまうのもよくありません。私のように聴神経腫瘍など病気が原因で耳鳴りが起こっている可能性もあるためです。
どのようなときに耳鳴りが起こるのかを知り、適切な対処を心がけましょう。
自律神経失調症、ストレス
耳鳴りがしたときに多くの人が想像する原因が、ストレスや血行不良ではないでしょうか。直接的な原因が見つからないときは大体このパターンだと診断されることが多いです。
日常生活で継続的な緊張が続いたり過度のストレスを抱えることで、自律神経に支障が生じて耳鳴りが発生することもあります。この場合は、めまいや頭痛、発汗などの症状も伴っているかもしれません。
大きな音による内耳へのダメージ
大音量のコンサートやパチンコ店に長時間いると、そこから出た直後に耳鳴りがすることがあります。また、イヤホンを付けて大きな音で音楽を聴いていても耳鳴りがすることがあるでしょう。これを音響外傷といいます。
音響外傷は急性の難聴になっている状態ですので、早急に耳鼻科で処置をしてもらうことが必要です。放置してしまうと聴力が低下したままになったり、耳鳴りが残ることがあります。
音響外傷を予防するには、大音量のホールに入る場合に耳栓をするなどの対策をしましょう。

血行不良、急激な気圧の変化
寝ている状態から急に起き上がったり、エレベーターで一気に高層階へ上がったときなどの気圧の変化により耳鳴りが起こることは誰にでもあります。
これらの耳鳴りは原因が明確なので特に心配する必要はないでしょう。注意が必要なのは原因と思われることがないのに耳鳴りを起こす場合です。
耳や脳の病気
病気かどうかは症状の大小によって決まるものではありません。
耳鳴りの症状が大きくても単なるストレスが原因の場合もありますし、症状が小さくても耳や脳の病気が原因の場合もあります。
生活習慣の改善でも耳鳴りが回復しない場合は、一度、検査してみるのもよいでしょう。

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