日本人の10%はワキガ体質だといわれています。
ですので、職場にワキガ体質の人がいることは決して珍しいことではありません。
私も学生時代にアルバイトをしていたとき、勤め先の上司がワキガ体質だったという経験があります。
事務所はいつもワキガのニオイで充満していました。
体臭のしない人からすれば、他人のワキガのニオイを嗅がされながら毎日仕事をするのはとてもつらく感じる人も多いと思います。
職場にワキガの人がいたら指摘するべきかどうか、ご説明していきます。
ワキガのことは指摘しない
私の経験からいいますと、ワキガ体質の人にはワキガのことは指摘しないほうがよいと思っています。
その理由は大きく分けて2つです。
- 指摘してもどうにもならない
- ワキガの人を精神的に追い込んでしまう
ワキガを指摘してもどうにもならない
ワキガのニオイの強さには個人差があります。
ニオイの弱い人は制汗スプレーをするぐらいで抑えることができますが、ニオイの強い人は手術をしない限り、体から出るニオイを無くすことはかなり難しいです。
ニオイの弱い人というのはそもそもワキガではなく、脇が汗臭いだけで日によってニオイがあったりなかったりします。
職場でワキガに気付くということは、ニオイは中度~強度のものだといえますので、本人も自分がワキガ体質であることはもちろん自覚しているでしょう。
ワキガ体質だと自覚しているほとんどの人は、きっちりとワキガ対策をしています。
ワキガ体質の人は、体臭の少ない人の何倍も何十倍もニオイケアには気を配っています。
毎朝シャワーを浴びて、食事にも気を付けて、常に汗のケアもして、それでも中度~強度のワキガ体質の人は少しの汗をかくだけで臭ってしまうんです。
ですから、「あなたのワキガが臭い」ということを本人に伝えたとしても、これ以上はどうにもならない状況なんです。
指摘して改善できるのであれば有効ですが、改善が難しいのであればわざわざ指摘することは避けるべきでしょう。

ワキガの人を精神的に追い込んでしまう
ワキガの人は常に自分のニオイを気にしています。
臭っていないか、周囲に迷惑をかけていないかなど、とても気を使って仕事をしています。
そんな必死な気持ちでケアしている人に「あなたのワキガが臭い」と指摘したら、精神的に追い込むことになるのは明確ですよね。
指摘されたところで職場を辞めることもできず、そして周囲へは自分のニオイで迷惑をかけていることが明らかになって、身も心も逃げ場を失います。
ワキガの人は「これだけケアしているんだから、今日はきっと大丈夫」という希望を持って毎日の仕事に取り組んでいるはずです。
ワキガを指摘することで、その最後の希望をバッサリと切り捨ててしまうことになります。
ワキガの人にはもう前向きに取り組める勇気がなくなります。
「出勤すれば、周囲に迷惑をかけるんだなぁ…」という思いで押しつぶされてしまうでしょう。
ワキガ体質の人は、精神的な大きな苦痛でうつ病や自律神経失調症などになる人もいます。
それだけニオイの問題はデリケートなので、安易に指摘はしないことをオススメします。
相談を受けたらやんわりと教える
自分からワキガのことを指摘するのは止めておくべきだと思っていますが、本人からニオイのことで相談を受けたら教えることは構わないと思います。
ただ、そのときも「毎日、臭いなぁと思ってたんだ」などと、ド直球で伝えるのはNGです。
本人も「ケアしているから臭っていないはず…」という希望を持って相談しているはずですので、「たまにちょっとニオイがするときがあったかも。でもあまり気にならないよ。」というように、気持ちをフォローしながらやんわりと伝えるようにしましょう。
体のニオイの問題はとてもデリケートなので、自分発進で進めるものではなく、受け身の対応が適しているといえます。

事務所でできるニオイ対策
体から出るワキガのニオイについては、本人のケアに任せることが一番だと思います。
それ以外で必要なニオイ対策については、自分発進で進めていくのもよいでしょう。
ただ、ニオイ対策も本人に見せしめのようにするのは絶対にNGです。
消臭剤を設置したり、お昼休みに窓を開けて換気してみたりという程度で十分です。
それだけで解決することは少ないかもしれませんが、指摘もできない、対策もできないということで、自分自身にストレスが溜まることは防いでほしいわけです。
相手も自分も快適に過ごせるような、ちょっとした工夫をしてみましょう。

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