学校やスポーツクラブ、屋外のプールには必ず塩素が入っています。
プールに入るとき「薬品みたいな匂いがするな」と思われた記憶が皆さんあると思います。その匂いの正体が塩素です。
不特定多数の人が利用するプールでは感染症予防のために水に塩素を溶かしています。
今回はプールに使用されている塩素について詳しくご紹介していきます。
私は水泳を1年間続けたことで10kg減量することができました。その時に意識したこと、やっていたことをまとめましたので是非こちらもお役立てください。
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プールの水に塩素が含まれている理由
遊泳用プールは不特定多数の人が利用するため、感染症予防や水質維持を目的として、条例により定められた塩素濃度にすることが義務付けられています。
水系感染症の予防
適切な塩素濃度になっていない場合、汚染された水や病原微生物を含んだ水を飲んだり、触れたりすることで感染症にかかってしまうことがあります。これを水系感染症といいます。
病原微生物に汚染された水を直接摂取することを原因とする感染症。汚染された水が調理に使用されると食中毒の原因となる。
水系感染症 – wikipedia
プール熱とは
水系感染症の代表的な例としてプール熱が挙げられます。
正式には咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)といいます。塩素濃度の管理が不十分なプールで感染することが多いため、このように呼ばれています。学校のプールで集団感染することもあります。
プール熱の原因はアデノウィルスというウィルスによるもので、せきやくしゃみによる飛沫感染、患者との接触やタオルの共有などによる接触感染が主な感染経路です。
プールの塩素濃度は?
条例で定められている遊泳用プールの塩素濃度の基準は、0.4mg/L~1.0mg/Lです。
といってもあまりピンときませんよね。
例えば、コンビニなどで売られているミネラルウォーター1Lのペットボトルで考えた場合、その中に目薬1~2滴分の塩素を入れるようなイメージです。
どれぐらいの濃度なのか少しイメージしていただけましたでしょうか。
条例に定められている水質基準
遊泳用プールでは塩素濃度だけ気にしているというわけではありません。感染症予防のために水質基準には以下のような細かい管理が義務付けられています。
1 水質基準
(1) 水素イオン濃度は、pH 値5 .8 以上8 .6 以下であること。
(2) 濁度は、2 度以下であること。
(3) 過マンガン酸カリウム消費量は、1 2 mg/L 以下であること。
(4) 遊離残留塩素濃度は、0 .4 mg/L 以上であること。また、1 .0 mg/L 以下であることが望ましいこと。
(5) 塩素消毒に代えて二酸化塩素により消毒を行う場合には、二酸化塩素濃度は0 .1 mg/L以上0 .4 mg/L 以下であること。また、亜塩素酸濃度は1 .2 mg/L 以下であること。
(6) 大腸菌は、検出されないこと。
(7) 一般細菌は、2 0 0 CFU/mL 以下であること。
(8) 総トリハロメタンは、暫定目標値としておおむね0 .2 mg/L 以下が望ましいこと遊泳用プールの衛生基準について – 厚生労働省
水道水の塩素濃度は?
私たちが日常で利用する水道水にも水質管理のために塩素消毒はされています。
以前はよく「水道水はカルキ臭い」などと言われていました。カルキとは次亜塩素酸カルシウムのことで、消石灰に塩素を吸収させて製造します。水に溶けると塩素が発生するため、独特のカルキ臭がするわけです。
家庭の水道水の塩素濃度はどれぐらいなのでしょうか?
答えは、0.1mg/L~0.4mg/Lです。プールの塩素濃度に比べると低めの基準ですね。これは美味しい水を提供しようと水道局が頑張ってくれているからです。
塩素はカルキ臭の原因の一つとなることから、水道局では「おいしさに関する水質目標」を独自に定め、残留塩素濃度を必要最低限の0.1mg/L以上0.4mg/L以下としています。
残留塩素の低減化 – 東京都水道局
プールと水道水の塩素濃度の範囲を図にしますと以下のようになります。
よって施設によって多少の違いはありますが、プールの塩素濃度は水道水の最大で10倍、最小だと濃度はほぼ同じとなることが分かりますね。
勝手なイメージとして、プールの塩素濃度はもっと高いものかと思っていましたが、実は水道水とそれほど変わらないんですね。
家庭用プール(子供用プール)にも塩素を入れるべき?
自宅で気軽に水遊びができる家庭用プール(子供用プール)を利用する場合に塩素消毒は入れるべきでしょうか?
前述しましたようにプールに塩素が入っている理由は感染症の予防です。
不特定多数の人が同じ水の中にいる場合は、病気をもらってしまう可能性があるために塩素消毒は必要です。また、同じ水のまま何日も使用することは衛生上よろしくありません。
子供一人で家庭用プール遊ぶ場合は自宅のお風呂と同じような環境だといえます。ですので、プールには塩素が必要だと錯覚しないほうがよいでしょう。自宅のお風呂を塩素消毒しませんよね?
毎日のようにプール遊びをする場合、水道代はかかりますが水は都度入れ替えて使うほうがよいでしょう。これもお風呂と同じ考え方で、何日も同じお風呂の水は嫌ですよね。
家庭用プールの塩素消毒剤も販売されているようですが、できることならきれいな水で遊ばせてあげるほうが健康面ではよいと思います。
塩素による髪の毛や肌荒れトラブルの予防
プールに入ると肌が荒れたり、髪の毛がパサパサになる経験をされた方も多いと思います。
塩素により肌がヒリヒリしたり赤くなったりする場合があります。また、長時間の水泳によって皮脂が洗い流されて肌が乾燥しやすい状態になっています。肌が乾燥することでかゆみなのどの原因にもつながります。
ですので、水泳後にシャワーやお風呂でプールの水を流したら保湿クリームや化粧水を塗って肌を保湿することで肌荒れトラブルは軽減することができます。
髪の毛がパサパサになるのも塩素によりキューティクルが溶け出すためです。プールの水を洗い流さないままにしておくと少しずつ髪の色が茶色く脱色していく場合もあります(もちろん1回、2回の水泳ぐらいではなりませんが)
水泳後はしっかりとシャンプーでプールの水を洗い流し、トリートメントすることを心がけてください。めんどくさいからと濡れたままにしておくと髪の毛にダメージが残ってしまいますので。
関連記事:海やプールで紫外線対策できる服装は?
最後に
プールに塩素が入っていることは、皆さん経験でご存知だったと思いますが、意外にも家庭の水道水ともそれほど違いはないことがお分かりいただけたと思います。
「プールの塩素は強烈だから水泳は控えよう…」というような過度な心配はされず、楽しく水泳を楽しんでいただけたらと思います。
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