リスティング広告代理店の手数料の基準とは

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長らくIT業界に身を置く管理人です。システム開発やネットワーク構築、Web制作、PPC広告の運用など色々とやっていますが、PPC広告の手数料だけはクライアントに説明するのが苦手です。

苦手なのには理由があります。これまで経験してきたシステム開発やWeb制作の見積もりは実工数での算出を行うのに対し、リスティング広告の手数料は全く別の考え方をするためです。

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システム開発の見積もり

一般的に、IT業界は人月や人日で工数算出して見積もりを提示します。システム開発だと地域や工程の難易度によって変わりますが、高めの金額だと80万円/月ぐらいです。低めで50万円/月ぐらいでしょうか。テナントの家賃や人件費を考慮すると高くなりがちですが、私自身、80万円/月は高いかなぁと思いながらも提示しているのが現状ですね。半月で納品できる案件であれば、80万円/月×0.5ヶ月=40万円の見積もりになります。

Web制作の見積もり

Web制作の場合は、2パターンに分かれると思います。

1つは、作業の「積み上げ方式」です。トップページデザイン:○万円、トップページコーディング:○万円、下層ページデザイン:○万円・・・のように必要な作業をすべて明記し、それらの合計で見積額を決める方法です。明細としては非常に分かりやすくなりますが、どんどん積み上げていくのでベース金額を高めに設定している会社だと割高になる傾向があります。

もう1つは「一式」ですね。デザイン一式:○万円、コーディング一式:○万円・・・のような算出方法です。この場合は、提示する側がある程度金額を自由に決められるため、高くなるのも安くなるのも担当者次第ということになります。お願いすると妥当な金額にしてもらいやすいですが、その反面、明細が分かりにくいため何をどれだけするためのコストなのかが分かり辛い部分もあります。

これらの金額は、スタッフの実稼動時間にかかるコストをベースにしているため、見積もり額の根拠が分かり辛いと言われているIT業界でも説明しやすいと思っています。ポイントは、働く(働いた)分はくださいね、ということです。ただ、細かい修正作業の場合はきれいに金額を提示できないことも多いですけどね。

リスティング広告の手数料の考え方

今でも金額の算出にいまいち理解できないのが、リスティング広告の代行手数料の仕組みです。私は費用を頂いている立場ですので余計に悩みます。

ホームページで検索すると、リスティング業界の手数料の相場は調べることができます。固定と変動があり変動の場合は広告予算の10%~20%が一般的です。クライアントの広告予算が少ない場合は、原価を割らないように固定と決まっている料金プランが多そうです。固定と変動のどちらだったとしても、5万円/月はもらえるようになっているわけですね。

ここで考えておきたいのが、固定の月5万円でリスティングを請け負う場合にどれだけの実稼動が許容されるのかということです。システム開発の80万円/月という人月で計算するならば、約0.06ヶ月(=1.2日)の実稼動に値します。1ヶ月で稼動時間が10時間未満でこなせる仕事という解釈になります。普段のメンテナンスと月次レポートを提出することも考えるとギリギリ可能という感じですね。

もう一方の変動パターンも考えてみます。手数料20%という場合は、1ヶ月の広告予算が200万円だったとすると、月40万円の手数料をもらえるわけですね。これは完全に代理店が黒字でしょうね。広告予算が増えたとしても代理店側の作業ボリュームが比例するとは限りません。設定する広告が増えたりキーワード数が増えたりもするとは思いますが、代理店にメリットのある料金プランだと思いますね。

まとめ

このように考えると、リスティング広告の運用手数料20%という数字は何を根拠に設定されているのか分からなくなります。もっと説明しやすい料金プランが作れないものでしょうかね。(私も含め)

まだ一度も提示したことはないですが、人月計算でリスティング広告の見積もりを出すことは難しいものでしょうかね。例えば、担当者が1日稼動すると3万円/日で、クライアントのリスティング広告の運用に1ヶ月で3日相当の実稼動をお約束します、みたいな。すると、3万円/日×3日=9万円という非常に分かりやすい手数料を頂くことができるのに・・・と思うわけです。

世の中の料金プランにこんな算出方法はどこもありませんので、私の考えも妄想の域を超えないのですが、この考え方が理解されれば、最低単価5万円というのも底上げできるかもしれないなぁと思うわけです。

どこかが先駆けて導入してくれることを期待しつつ。

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